さて、無呼吸をおこすものは大きく閉塞型と中枢型に分けられます。閉塞型睡眠時無呼吸というのはのどが物理的に塞がることによるもので、口峡(咽頭の入口)閉塞型、舌根沈下型、喉頭閉塞型、あるいは合併型の無呼吸に分類されます。中枢型無呼吸は脳や脳幹の障害、循環器疾患などのひとにみられ、呼吸中枢などの異常によるもので比較的に珍しいタイプです。しかし、ほとんどの無呼吸は口峡が閉塞するタイプか舌根(舌の奥の部分)が沈下するタイプで、また、ほとんど軟口蓋振動型などのいびきを伴います。
さて、睡眠中におきる呼吸の障害は単純な“いびき”だけでなく、呼吸(換気)が停止する状態、すなわち無呼吸をおこす場合や低換気(低呼吸)を頻回におこす場合、あるいは逆に過換気がおきる場合もあり、これらをまとめて、“睡眠時呼吸障害”という言葉が使われるようになりました。“睡眠時呼吸障害”とは起きている時には特に異常がなく、換気(呼吸)が保たれているのに、眠りに入ると自然な鼻での呼吸が障害され、持続するために体のいろいろな機能に悪影響を及ぼす病態と定義されています。これにはいろいろな疾患がありますが、日常的に最もみられるのが単純鼾症(いわゆる“いびき”)と睡眠時無呼吸症候群です。睡眠時無呼吸症候群とは10秒以上続く換気の停止(無呼吸)が7時間の睡眠中に30回以上繰り返される病態、あるいは睡眠1時間当たりに起きる無呼吸の回数(無呼吸指数)が5以上の場合と定義されています。単純な“いびき”はともかく、睡眠時無呼吸症候群ではやはり、専門医による治療が必要となります。